エバークエスト2 Wiki
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http://twilight.uh-oh.jp/eq/tips/his_kunark.htmlより

 私がこれを記述している時、私の仲間である"Evil's Bane"のメンバーや戦士は、既に眠りに落ちていた。それは、長い航海の後、幸いにも乾燥した土の上での最初の夜である。ぱちぱちと燃える蝋燭がFiriona Vieにある宿屋の暗い談話室を照らしている。それを頼りに、私は羊皮紙の上に今までの旅程を書き留めていた──。  我々が戦っている最中、突如翼を持った獣がその鉤詰めでLysel──我が宣誓の下の仲間にして"Evil's Bane"最高の剣士──を連れ飛び去り、そしてその獣についての話と噂とを追ってAntonicaから長い旅路を辿った。だがそれは実らず、最早諦めるより他ないと考えていた時、レイロス・ゼック(Rallos Zek)の導きは、背の高いフードを被った訪問者として送られてきたのだ。彼は、我々が攫われた仲間を探し空を飛ぶ獣を追っていることを耳にした、と言った。そして更に、最早その友のことは忘れるがよい、とも加えた。彼女は既に"Kunark"の地、"the Ring of Scale"の所へと運び去られ、今まで奴隷の誰一人としてそこから逃げ出すことは叶わないのだ……。  我々の誰もがその地、Kunarkへ行ったことがなかった。だがLyselが生きているかもしれないという事実は、我々を励ますに充分に足りた。もし彼女が生きているのならば、救い出すこともまた可能であろうから。神秘的な友はそれを聞くと、フードに隠れた頭を無言のまま振った。そしてフードを外し、爬虫類の顔を晒した。彼はVanuskと名乗り、その晩Kunarkへと出る"海鷲号"(the Seahawk)に同伴すると言った。親交と旅費の代価として、Vanuskは彼の故郷について話そうと申し出た。彼の話は、我々の知っていることも含まれていたが、一言一句間違いないよう、私は彼の言葉を記録した……。

◆そして、Kunarkへ ─ And, in Kunark

 その夜、私が彼に物語を続けるよう言うまでVanuskは静かに座っていた。だが彼は、我々がなにを物語から学び、知ったのかを問うた。我々が聞いた物語をそらんじると、Vanuskは静まるように言い、再び問い掛けた──なにを学び得たのか、と。"Evil's Bane"のリーダーは躊躇ったものの、ややあって思い切って言った。『ただ、争い、戦い、死、虚偽があるだけだ』と。Vanuskは唇の端を引き、おそらくはIksarの微笑であろうものを浮かべ、言った。 『Norrathを旅するように、Kunarkを行くがよい。今、あなたは我らの地を知る準備ができている』  Vanuskは船縁に座り、尾を手すりに凭せ掛け、南を仰ぎ見た。 『始まり以来、Kunarkは蛇どもの影に苦しめられた──』

◆シッサー王国 - Shissir Kingdom

 竜種族が成長し、組織化されるまでに数世紀を要したのに対し、知的な人型の蛇種族、Shissirは進出を始めた。残酷な種族であるShissirはIksarを奴隷とし、Vanuskの先祖を労働力や食料とした。現在Overthereと呼ばれる地にあった彼らの首都Chelsithで、ShissirはIksarの知識と哲学の基礎となった多くの暗黒儀式と忘れ去られし悪徳とを探求した。Norrathでのなにかの喩を持ち出すまでもなく、なにものをも永遠では有り得ない。結局Shissirは自らの神々を怒らせ、恐ろしい伝染病によって壊滅した。しかしながら、幸いなことにIksarは無傷で残ることとなった。

◆イクサー国家 ─ Ikasr Nation

 次いで数世紀、Iksarは以前の主の滅びを糧として、大きく発展した。IksarはKunark大陸中に移住し、五つの主要な種族州を形成した。Kylong、Nathsar、Obulus、Jarsath、そしてKunzarである。この最後の種族州Kunzarは、暗黒魔術による死者の軍団をつくりあげた若く強力なウォリアー・メイジ、Venril Sathirに率いられていた。Sathirと彼のKunzar軍は各地を征服し、Sebilisと改名された彼の王国の支配の元、残された種族州をも統合した。Sebilis帝国(the Sebilisan Empire)を築く為に、Sathirはヒル・ジャイアント種族(the Hill Giants)、フォレスト・ジャイアント種族(Forest Giants)、そしてフロッグロック(Froglok)種族を奴隷として獲得した。Sathirの生涯を通して、Sebilis帝国は急速に力を増し発展していった。

◆ライルの統治 ─ The Rule of Rile

 Sebilis帝国の王であるVenril Sathirは老いた。だが、当然のように彼は死を望まなかった。死を逃れるために、彼はInnoruukと復活、不死、不滅に関する不浄な協定を結んだ。Sathirの後継であるRileは異なる計画を持っており、儀式を妨害した。Rileが父の身体を火葬にした時、Sathirの魂は隠されたアミュレットに封じられた。Rileは王位を継いだが、王国は殆ど変化しなかった。Rileはより一層貴重な土地を征服し、無慈悲な評判は彼の指揮官──Kurn Machta、Karatukus、そして吸血鬼であるChosooth──の雷名の元、広まった。これらの指揮官が滅びるまでに、ドラゴンや巨人族の住む孤立した幾つかの地域を除いた大部分は、Sebilis帝国の支配下となった。

◆リング・オヴ・スケール ─ The Ring of Scale

 Iksarはドラゴンの地を手付かずのままに残していたが、その脅威がいつ残された土地に向けられるかわからず、脅威は明らかであった。ドラゴンロード達は"the Ring of Scale"を招集し、どのようにすべきか議論を行った。"大いなる青"Trakanon(Trakanon,the large blue)は、全ての種族の為迅速にIksarに対しての干渉を行うよう主張した。だがTrakanonの主張は支持されず、"the Ring of Scale"の干渉は間接的なもののみに止めることに決まった。Trakanonと年若い竜の幾匹かは、直接的な干渉こそが必要だと主張し、風雨を呼びRileの乗った軍艦を破壊した。この動きは、竜族の間に半世紀にも渡る激しい諍いを引き起こすこととなった。  "the Ring of Scale"は、我々の仲間であるLyselを捕らえた可能性があったため、彼らに対しての知識を我々は欲した。Vanuskはただひとつの質問にのみ答えただけであった。 『Norrath中を飛ぶレッサー・ドラゴンがいる。そして、"the Ring of Scale"に奴隷候補を連れてくるのだ』

◆アトレーベのイクサー帝国 ─ Atrebe's Iksar Empire

 Rileの最初に孵化した息子であるAtrebeが、Rileの後を継いで王となった。この若いIksarは父親とは異なり、孤独を好み暗黒魔術に魅入られていた。全ての者は、彼の祖父SathirとShissirの邪悪な魔術を彼が使用することを恐れた。彼の邪悪な実験は竜にIksarを融合し知的な竜人であるSarnakを産み出し、そして同様に竜にFroglokを融合し彼の軍隊のために飛翔する騎馬であるSokokarを産み出した。この飛翔する獣に対しては、Iksar種族は無力でしかなかった。程なく、最も強力な竜種族だけがSebilis帝国の支配を免れることとなった

◆イクサー対"リング・オヴ・スケール" ─ Iksar vs Ring of Scale

 次いで半世紀、竜種族はIksarの飛翔する軍隊に対して苦戦を強いられた。Atrebeは彼の息子であり、最も有能な戦士でもあったGanakを跡継ぎとした。戦はthe Field of Boneを舞台とし長く続いたが、飛翔する騎馬であるSokokarに騎乗したGanakと、"the Ring of Scale"の指導者であるJald-Darとの一騎打ちにて終結した。両者ともに、魔法と炎とで燃え尽きたのだ。そして竜族は撤退したが、撤退前前に宮殿とGanakの子供全てを復讐の炎で焼き尽くした。

◆エメラルド・サークル ─ The Emerald Circle

 新たな王をたてる代わりに、Iksarの貴族は"The Emerald Circle"──Iksarの都市と貿易の発展、海軍の編成、帝国時代の繁栄を再びよみがえらせる為に働く賢明な五人の貴族の集まり──をつくり出した。不幸なことに、支配者の野心が芽吹く時、その次には争いが続くこととなる。"The Emerald Circle"すら例外ではなく、結果的には元の五つの部族州へと再び分裂した。互いの協定は忘れられ、支配権を得る為の戦が起こった。Iksarの気づかぬ内に"the Ring of Scale"も再建された。"the Ring of Scale"は全ての部族間同盟とその問題に干渉し、部族間に反感を産み出した。

◆セビリス帝国の終焉 ─ The End of the Sebilisan Empire

 Sebilisでは奴隷が反乱を起こし、FaydwerからGoblin LordがKunarkへと侵攻してきた。Giant達も軍を招集し、都市を攻める手始めとして、指揮官達の前線基地を破壊した。最終的にIksarの都市を破壊したのは、Trakanonと彼の同士の竜族であった。彼らの攻撃はIksarの都を瓦礫と灰へと変えた。こうして、Sebilis帝国は失われた。Iksarの支配と抑圧から解放された他種族はそれぞれの地を確立し、支配圏を巡って争い始めた。  ある晩眠りに入る前に、Vanuskはふたつの警告をした。新たな友人は、『不死王Venril Sathir(the undead King Venril Sathir)は既にこの世に舞い戻り、DreadlandにあるKarnor城を支配している。そこには近づいてはいけない』と言った。ふたつめの警告は、開拓山地(the Frontier Mountains)を避けるように、とのことであった。そこには忌まわしき魔術によって作られた種族であるSarnakがGoblinとFroglokの奴隷を育てるための前線基地を置いているのだ……。

 ──夜も更けた。私の記録はここで完成して、そして今後の旅程の出来事を記録する為の新たな羊皮紙を準備した。Rallos Zekが我々を導き、そしてVanuskがVeeshanの子供たちのいる山へと案内してくれることを祈っている。  我々は今、Kunark大陸にいるのだ……。

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